ご挨拶(代表幹事 菅原正弘)
ご挨拶
糖尿病患者さんとその予備群を含めると2000万人を超えるといわれている今日、これまでの医療体制だけでは十分に対応しきれない状況となっています。糖尿病患者さんは内科だけでなく眼科や整形外科など幅広い分野の診療科にかかり、しかもクリニックで治療を受けている患者さんが大きな比重を占めているのが現状です。そして昨今国を挙げて実施しようとしている糖尿病性腎症の重症化予防に向けていくためにも、これら糖尿病を専門としない診療科や医療機関の医療スタッフには、改めて糖尿病に関する知識とスキルを身に着けていただくことが求められております。また、糖尿病予備群といわれる方々や、未治療や治療中断の患者さんたちのフォローには、健診機関や保健指導スタッフ、健保組合などが大きな役割を果たしており、さらには患者さんの高齢化に伴い介護施設などで働くスタッフについても、糖尿病に関する知識が必要とされるようになってきました。
このように幅広い分野の医療職、専門職がそれぞれの職域で患者さんの療養を支援し、予備群の方々をサポートしていくためには、糖尿病の病態と療養に関する知識とスキルを学ぶ場が必要となってきます。
東京糖尿病療養指導士認定機構と東京糖尿病療養指導推進機構は、糖尿病に関わる医療職、専門職の研修を行い、糖尿病に関する知識の修得を認定することで、糖尿病患者さんとその予備群を支える層の厚い社会インフラを構築するために2017年3月に設立されました。
この2団体は、東京とその近郊にお住まいか勤務施設がある方を対象に、主に医療関係の専門職が認定される東京糖尿病療養指導士と、そのほかの専門職の方が認定される東京糖尿病療養支援士の2つの資格の研修と認定を行います。
また、この制度は、日本糖尿病協会、東京臨床糖尿病医会をはじめ関連団体の支援のもとに運営されます。
つきましては、この制度の今日的意義をご理解いただくとともに、東京糖尿病療養指導士認定機構の活動に是非ご支援いただきますようお願い申し上げます。
(2017年3月)
略 歴
- 昭和55年
- 順天堂大学医学部卒、順天堂大学医学部付属病院 研修医
- 昭和57年
- 順天堂大学医学部 内科学講座入局
- 昭和61年
- 助手
- 平成4年
- 講師
- 平成5年
- 菅原医院にて診療(現職)
- 平成15年
- 日本臨床内科医会常任理事
- 平成18年
- 東京都糖尿協会会長、日本糖尿病協会理事、第20回日本臨床内科医学会実行委員長
- 平成20年
- 第48回日本糖尿病協会総会・年次集会会長
- 平成22年
- 日本糖尿病療養指導士認定機構理事
- 平成24年
- 東京内科医会会長
- 平成25年
- 第30回 日本臨床内科医会総会 会頭
- 平成28年
- 第30回 日本臨床内科医学会 会長
- 平成29年
- 第34回 日本臨床内科医会総会 会頭、日本臨床内科医会 副会長
- 平成29年
- 東京都医師会生活習慣病対策委員会委員長
- 令和5年
- 日本臨床内科医会 会長
受 賞
- 平成13年
- 日本臨床内科医学会長賞
- 平成16年
- 東京医師会グループ研究賞(練馬区医師会糖尿病治療研究会 代表)
- 平成21年
- 第一回 東京内科医会川上記念賞
- 平成27年、平成28年
- 東京臨床糖尿病医会 守屋実喜雄賞
現在の委員
日本糖尿病対策推進会議 ワーキンググループ委員、東京都糖尿病対策推進会議 幹事、東京都糖尿病医療連携協議会委員、東京都糖尿病協会顧問、東京都医師会生活習慣病対策委員会 委員長、東京都医師会健康食品の安全性に関する検討会 委員長 、練馬区医師会内科医会 代表、他
専門医など
医学博士、日本内科学会評議員、日本糖尿病学会専門医・評議員 日本リウマチ学会専門医・評議員、日本消化器内視鏡学会専門医、日本臨床内科医会専常任理事・専門医
著 書
『Be Careful Of 3B & 2C 3つのBと2つのCを意識した診療の勧め 患者の健康寿命を伸ばすための実践マニュアル』(日本医学出版)
『40歳からの糖尿病との上手なつきあい方』(中経文庫)
『高脂血症』(講談社)
『よくわかるメタボリックシンドローム脱出法』(講談社)、他
共 著
『Medical Walking』(南山堂)
『かかりつけ医の糖尿病Q&A』(南山堂)、他